こんにちは!
このブログでは、23区で1年半以上、土地を探し続けた我が家の経験をつづっています。今回は、「買おうと思った土地は、業者が持っていた」というときに役立つ、交渉のコツをお届けします。
土地購入で損をしたくない!そんな方はぜひ参考にしてください
- 土地を探しているときにたびたび聞く「業者」とは何か
- 業者がどのように土地探しに影響するか
- 業者と価格交渉をするタイミングとコツ
業者とは、なんぞや?
都会で土地を買おうとすると、「業者」の影が見え隠れします。たとえば、土地を申し込んだけど、「すでに業者の申し込みが入っています」とか。気に入った土地が高くて、不動産会社に相談したら「ここの土地は業者が持っていて……」など。
「業者」って、なんなの? 不動産会社?
仲介会社が「業者」と言った場合、不動産買取業者だと思っていいでしょう
土地を買い取り、整えたり分割したりして、売りに出す不動産会社。不動産仲介会社とも、不動産管理会社ともちがいます!
土地や家を売りたい場合、最初に思いつくのは、「不動産仲介会社」ですね。仲介会社にお願いすると、相場の金額で売れますが、販売まで時間がかかり、仲介手数料がかかります。
一方、不動産買取会社が土地を買い取る場合は、相場の約7割の値段になると言われています。けれども、土地をすぐに現金化することができるので、急いでいる場合や、土地を売り出したことを知られたくない場合に選ばれることが多いようです。
不動産買取業者が土地を買い取った場合、登記を移しますので、手間と費用が発生します。そのため、一度業者が購入すると、売りに出されるときには高額になりがちです。
売主は土地のプロ、というわけです。そのため、一個人である買主よりも、圧倒的な知識を持っています。
う~ん。それは強者。
今回は、いいなと思った土地の売主が業者だったときの、交渉のコツをお届けします!
買おうとした土地が業者の土地だった! 交渉のコツは?
買おうとした土地の売主が、業者だった場合、どのように交渉していくのがよいでしょうか? 土地は、タイミングによって交渉のしやすさが変わってきます。
今回は、1年半にわたって土地を探し続けた経験からわかったことを、ご紹介します。当ブログは個人が運営しているので、立場が中立です。不動産仲介や業者の口車に乗らないよう、こちらも知識を蓄えておきましょう!
土地が未公開の場合
まずは、土地が未公開の場合です。ここで言う未公開とは、SUUMOやathomeに掲載されていない場合、またはSUUMOには掲載されていても、レインズに掲載されていない場合のことを指します。
不動産仲介会社に土地探しをお願いしておくと、この段階で、土地の情報を教えてもらえることがあります。
交渉のポイント
価格交渉:難しい 区画交渉:可能性が高い 仲介手数料交渉:難しい
この段階では、売主(=土地買取業者)は、まだ価格交渉に応じてくれないか、応じてくれたとしてもごく少額です。相場より少し高いと思うような価格設定かもしれません。
なぜなら、公開すれば、定価で売れる可能性があるからです。
また、仲介手数料の交渉も難しいでしょう。レインズに公開されていない土地は、仲介できる会社が限られているからです。独占販売状態です。
一方で、少し広く売ってほしいなどの区画の交渉は、うまくいく可能性があります。ただし、残った区画が売れそうな場合のみです。
うまくいきやすい◎→55平米で売ってほしい
うまくいきにくい×→80平米で売ってほしい/旗竿地に分けて前半分だけ売ってほしい
未公開の土地が、必ずしも相場より安いとはかぎらないから、注意が必要です
土地が公開されたばかりの場合
非公開で買い手がつかないと、土地情報はSUUMOやathomeに掲載されます。この段階では、一番買い手からの注目を集めるタイミングです。
また、レインズに登録されると、すべての仲介会社でこの土地を仲介できるようになります。
交渉のポイント
価格交渉:難しい 区画交渉:難しい 仲介手数料交渉:しやすい
土地への問い合わせが多いタイミングなので、基本的には、価格交渉はまだ難しいでしょう。
一方、この段階にある土地は、「どんな仲介会社でも、この土地の仲介ができる」状態です。仲介会社のほうは、すこし仲介料を値引いてくれるかもしれません。この段階で購入をしたい場合は、土地価格の交渉よりも、仲介手数料を安くしてくれる仲介業者を選ぶとよいです。
手数料を半額でやってくれる仲介さんもいますよ
土地が公開されて3カ月
SUUMOやat home、レインズに土地が掲載されて3カ月のタイミング。相場と値段が合っていれば、早ければ売れるころです。
交渉のポイント
この頃になっても売れていないのであれば、少しずつ価格交渉がしやすくなってきます。価格交渉もしていないのに、SUUMOの値段が安くなっていたら、それは「売主が早めに売り抜けたいサイン」です。その後も、3カ月ごとに値下がりするかもしれません。
一方、一向に値引きが行われない土地もあります。「売れなければ建売にして売ります」というスタンスの業者だった場合です。この場合、待っていても土地はたいして安くなりません。判断を迷っているうちに、建築条件付きの土地に変わるかもしれません。
もし、「建築条件なし」で探しているなら、そろそろ購入のタイミングかもしれません。一度建築条件がついてしまうと、外す交渉をするだけで精一杯で、価格交渉をする余地がなくなってしまうからです。
気になる土地であれば、売主の様子を仲介会社にきいてみましょう。
気になる土地の場合は、仲介さんに様子をさぐってみましょう。この場合は、売主と親しい不動産仲介会社がおすすめです。地域に詳しい地元不動産会仲介、地域にある大手不動産仲介などがいいでしょう。
土地が公開されて半年以降
相場と値段が合っていれば、売れていてもおかしくありません。少しずつ「売れ残り感」が出てきます。
この段階で売れていないとなると、そろそろ、売主はあせっているかもしれません。「さらに値下げをした」「土地の分割方法を変えて売り出した」などは、売り抜けたい気持ちのサインです。
価格交渉やそのほかの交渉が、もっともしやすいタイミングです。
業者によっては、借り入れで土地を購入しているので、返済期限の都合などもあります。気になる土地であれば、不動産仲介会社にコンタクトを取り、様子を探ってみましょう。
この場合は、交渉力のある地元不動産仲介がおすすめです。
繰り返しになりますが、「建てて売る」方針の場合、どのタイミングでも交渉は難しいです。
時期が過ぎてしまうと、建売の企画が進んでしまいます。もし、注文住宅を考えているのであれば、早めに動いたほうが良いです。建築条件がついてしまうと、建築条件を外す交渉と価格交渉の両方を行うことは非常に困難です。
最初の売り出し価格の9割で買えれば、かなりいいお買い物ができたと思ってよいです
業者の期末!年明けも狙い目
また、土地が公開されてからの期間に関わらず、価格交渉がしやすいタイミングがあります。それは期末です。日本では、多くの会社で3月が決算期になっています。
年明けあたりから、買手の交渉力が上がってきますよ。
業者とうまく交渉しよう!
不動産買取業者との交渉は、正直に言って難易度が高いです。ときには仲介手数料のほうを安くするなどの手も視野に入れながら、上手に交渉してください。
土地探しは情報戦です! 土地探しに業者がどんな風に絡んでくるか、実体験を読んでおくと、きっと役に立ちますよ。
もちろん、売主が業者ではなく個人のこともあります。売主が個人のときの事情について知りたい方は、こちらもお読みください。交渉のしやすさなどもわかります。