後悔を防ぐ!土地選びチェックリスト7【注文住宅向け】

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土地って、一生に一度の大きな買い物だから、本当にここでいいのか心配です。完璧な土地がないことはわかっているけど、ここでいいの? 重大な見落としがないかも確認しておきたいです

このような方のために、土地購入の時に気を付けたいことを「土地選びのポイント」として7つにぎゅっと凝縮しました。不動産のプロでなくても、このチェックリストを見ることで、希望の土地に問題がないかを確認することができます。

これを読んでおくだけで、重大な見落としを防ぐことができますよ。

東京で土地探しをしたので、都内の方には特に参考になると思います。他の地域の方にも参考になる部分はあるはずですので、土地選びで大きな失敗を防ぐためにも、ぜひご一読ください。

目次

土地にかかる法規制を確認

土地にかかる法規制は、複雑なものも多いです。「ここまで詳しく確認できない!」という方は、「近隣にどんな建物が建つ可能性があるか」「どんな家を建てられるかの参考プラン」の2点をチェックすればOKです!

用途地域

土地には「用途地域」が指定されていて、「用途地域」によって建てられるものが決まっています。不動産仲介さんに用途地域をきき、どんな建物が建つかを確認しておきましょう。(または、「世田谷区 用途地区」などで検索すると、区の都市計画マップなどが見つかる場合もあります)

住宅に適した地域は

住宅に適した用途地域
  • 第1種低層住居専用地域
  • 第2種低層住居専用地域
  • 第1種中高層住居専用地域
  • 第2種中高層住居専用地域
  • 第1種住居地域
  • 第2種住居地域

また、用途地域の境目の土地の場合は、「通りを挟んだ向かい側にパチンコ屋ができた!」ということもあり得ます。気になる場合には、となりの用途地域も確認しておくと安心です。

近隣商業の土地がダメというわけではないので、実際に現地に行って町の雰囲気を確認しておくとよいです。

ちなみに、駅から近い場合には「近隣商業」などのことが多いので、「駅近の、第一種低層」の土地を探すのは難しいです。

高度地区

一戸建てを建てるのであれば、近くに高い建物が建たない「高度地区」が安心です。

高度地区には、一種高度、二種高度、三種高度があり、一種高度がもっとも規制が厳しいです。

高度地区と階数のイメージ
  • 一種高度:2階建て
  • 二種高度:3階建ても建つが、3階の天井が斜めになる
  • 三種高度:3階建てが建てやすい

高度地区ではない場合、となりにマンションが建ってしまう可能性もありますので注意が必要です。また、高度地区の境目の場合も要注意。自分の土地は3種高度でも、通りの向かい側にマンションが建つ可能性があります。

準防火地域・防火地域

準防火地域の場合、以下のようなデメリットがあります。

準防火・防火のデメリット
  • 建築コストが高い(1割~1.5割増し)
  • 窓の大きさ・デザイン・性能に制限がかかる
  • その他の資材に制限がかかる

準防火地域の場合、建築コストが高くなり、使える資材も制限されます。「坪単価が90万」のハウスメーカーであれば、坪単価100万を見込んでおきましょう。

ただし、準防火地域を避けて土地探しをしようとすると、エリアを大幅に変更しなければならなくなる可能性があります。私たちが見ていたエリアはほぼすべて「準防火地域」でした。ですから、「準防火地域以外で選ぶ」というのが難しいケースもあります。

また、防火地域の場合はさらに制限が厳しくなり、木造住宅を建てることが難しくなる場合もあります。

建蔽率・容積率・緩和条件

建蔽率は、土地に対してどのくらいの割合まで家を建てられるかを決めた指標です。土地が広くても、広い家を建てられるとは限りません。

建蔽率の例
  • 土地が100平米で建蔽率が50%:各フロアの広さは50平米以下
  • 土地が80平米で建蔽率が80%:各フロアの広さは64平米以下

容積率は、「土地に対する、家の床面積」を定めたものです。土地が100平米で建蔽率が60%容積率が150%の場合、150平米までの家を建てることができます。(ただし、1種高度の場合には3階建ては建てられないので、地下階を作らない限り120%までしか建ちません。)

また、土地の容積率が200%だったとしても、前面道路が4mの場合には容積率は160%に制限されますので、注意が必要です。

容積率には、緩和措置があります。

緩和措置2種類
  • 角地緩和
  • 準防火地域の緩和措置:準防火地域で準耐火仕様の建物を建てる場合、容積率が10%増える
  • ビルドインガレージやベランダは一部容積率からのぞく

準防火地域では準防火仕様の建物を建てなければいけないので、かならず容積率が10%増えます。

容積率はやや複雑なので、参考プラン(間取り)を見て、希望のものが建ちそうかを判断するのが手っ取り早いです。

どんな建物が建つのか

建物の広さは、建蔽率や容積率で予想を立てることができます。しかし、必ずしもその広さで建てられるとは限りません。特に3階建ての場合には注意が必要です。

斜線規制による制限の例
  • 天井高が低い(2250など)
  • 3階建てにしたかったのに斜線規制で3階部分がとれなかった
  • 屋上が作れない

特に、角地は斜線規制が多くかかるので要注意です。

土地購入を決める前に、必ずプラン(間取り)を描いてもらい、天井高も確認しておきましょう。天井高が希望より低い場合、地面を掘る、床下の高さを低くするなどの方法もありますが、コストが高くなったり、メンテナンス性が落ちたりしますので、注意が必要です。

法規制の確認がめんどくさい場合も、希望の建物が建つかだけは確認しておきましょう!

行動か私道か(私道の場合、掘削承諾はとれているか)

私道が多いエリアもあります。前面道路が私道だと、価格が安い場合が多いです。

問題のないケースが多いですが、注意が必要なのは、「みんなで持ち分を持っている」ようなケース。家を建てるにあたり、私道の持ち主全員から「掘削承諾」を取る必要があります。

ハンコを押してくれない人も意外に多いですし、相続で持ち主不明になっていることもあります。

掘削承諾がとれないと、水道などの工事ができず、家が建ちません。工事が大幅に遅れますので、土地の売り主が掘削承諾書をゲットしていない場合は、慎重に検討しましょう。

駐車できるか、道は狭くないか

前面道路が狭い場合、車が通れなかったり、駐車できない可能性があります。

また、土地にいたるまでの道も要チェックです。

これに注意
  • 前面道路はぎりぎり大丈夫だけど、そこにいたるまでの道で通れないところがある
  • 通学路に指定されていて、平日朝は車は通行禁止
  • 前の家の土地に侵入しないと切り返せない

周辺環境

周辺環境のポイント
  • スーパーや公園、学校までの距離
  • 音・匂い
  • 忌避施設がないか
  • 病院などの跡地ではないか

音、匂いで特に注意が必要なのは救急車や消防車です。ルートになっていると夜中でも鳴り響きます。なかなか確認が難しいですが、病院や消防署の近くにある場合と、大通り沿いの場合は注意です。

忌避施設とは、お墓、火葬場、刑務所、下水処理場などです。気になる場合は確認しておきましょう。家から見えなければOKなのか、駅からの帰り道であっても見えたら嫌なのかなど、人によって気になる程度もさまざまです。

同様に、過去に大型の病院だったエリアを避ける方もいます。

ハザードマップ

ハザードマップは、確認する方が多いかもしれませんね。国土交通省のハザードマップポータルサイトから調べることができます。

また、東京都の場合、都が地震発生時の危険度を数値化して公表しています。「建物倒壊危険度」「火災危険度」「総合危険度」が1~5段階で公表されていますので、併せて確認できればベストです。
>>東京都都市整備局

隣人

近隣トラブルは、できれば避けたい

と思っていますか? 私は、重大な近隣トラブルは絶対にさけたいと思っています

実は、親しい知人が借りた家は、お隣が反社会的勢力の方でした。そして、同じ年ごろの子どもがいました。友人は「もし相手の子に怪我をさせたら大変」と、すぐに引っ越しました。

借りた家は、まだ新築。きれいで割安だったのには、理由がありました。友人は賃貸だったので引っ越すことができましたが、家を建てた方の気持ちを思うとやりきれません。

このような事態は、事前に調査しておくだけで防げます。そうは言っても、自分で確認するのが難しいのが難点です。トナリスクなど専門の会社がありますので、こういったところに頼んでみるのも手です。近隣住民に聞き込みを行ってくれます。

ちなみに、我が家が依頼した不動産仲介さんでは、このような聞き込みサービスが無料でついていました

まとめ:土地購入7つのポイント

土地購入にあたって確認しておくべき7つのポイントを、もう一度まとめておきます。

チェックリストまとめ
  • 法規制(用途地域・高度地区など)
  • どんな建物が建つか
  • 公道か私道か
  • 駐車できるか
  • 周辺環境
  • ハザードマップ
  • 隣人

>>ハザードマップポータルサイト
>>東京都都市整備局
>>トナリスク

最後になりましたが、完璧な土地はありません。「駅近の一種低層で、防火地域ではなくて、災害危険度1で、値段も安い」なんていう土地はそもそもないのです。優先順位をつけて、自分たちにぴったりの土地を見つけることがポイントです。

ちなみに、ハウスメーカーや工務店は決まっていますか? 土地を決める前に、ハウスメーカーの候補を絞っておいたほうがいいです。なぜなら、土地の引き渡しと同時に、土地のローンが家計にのしかかるからです。

ローンと家賃の二重支払の期間を少しでも短くするために、建築会社は同時進行で検討を始めましょう。住宅会社の探し方については、下記で解説しています。

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