- 建築条件付きの土地とは何か
- 建築条件付きは外せるか
- 建築条件付きを「外しやすい土地」と「外しにくい土地」の見分け方
- 建築条件付きの土地は安いのか?を検証
- 建築条件付きを外す場合の費用の目安
我が家も、建築条件付きの土地をいくつか検討し、交渉をしたことも複数ありました。
今回は、都内で土地探しをしていた実体験をもとに、「建築条件付き」が外せた事例と外せなかった事例をご紹介します。
- 都内で土地探しをしている
- 気に入った土地が建築条件付きだった
- 希望の土地が見つからない
- 気に入った建築会社で建てたい
- 建築条件をはずすのにいくらかかるか知りたい
「建築条件付きの土地」とは?
建築会社はどこ?
では、どんな建築会社が建てるのかと言うと、たとえばこんな場合があります。
- 大手ハウスメーカー
- 建売を建てる工務店
- 高級路線の工務店
- ウェブサイトもない中小工務店
大手ハウスメーカーや高級路線の工務店の場合、SUUMOに「建物はハウスメーカーAで!」「人気の〇〇工務店!」などと記載されています。
ですから、SUUMOに建築会社の記載がない場合、ブランド力の低い地元工務店の場合が多いです。建売などを建てている工務店だと思ってください。
もちろん、そのような会社が悪いと言っているわけではありません。広告にお金をかけていないので、コスパ良く、短期で建ててくれます。
建築条件付きの土地、土地だけ買える?
建築条件付きの土地は、土地だけで購入できる場合もあるし、購入できない場合もあります。
今見ている土地は、どっちだろう?
以下に、土地だけで買える可能性のあるケースの見分け方をご紹介します。
- 「建築条件ご相談ください」と書いてある
- SUUMOに掲載されたばかり
- 家を建てる業者がどこか書かれていない
- 「建築条件付き」でSUUMOに掲載されて3カ月以上経過
- SUUMOに建築会社が明記されている
- 大手ハウスメーカーの土地
- 土地が売れなければ建売として売りたい場合
建築条件つき土地は安いのか?
インターネットでは、「建築条件付きは安い」とありますが、必ずしもそうとは言い切れないというのが、毎日SUUMOを見ていた私たちの感想です。
正確に言うならば、「建築条件付きは、不動産会社の利鞘が多い」ということです。
私が見てきた土地の流れは、こうです。
高価格・建築条件なし
高価格・建築条件なし
高価格・建築条件付き
割引価格・建築条件付き
その後は、建築条件を付けてみたり、外してみたり、土地を分割してみたり。いろいろな戦略で売ろうとしている印象です。
「建築条件つき」は「値下げの余力がある」のは間違いなさそうですが、安いとは限りません。
同じ土地が、「建築条件あり」「建築条件なし」「新築戸建て」の3パターンで売り出されていることもあります。
次の章からは、私たちの体験ををご紹介します。
建築条件を外せなかった土地A
土地Aの売主は、土地買取業者です。
土地Aは未公開で買い手がつかず、その後は、長らく「建築条件なし」で市場に出ていました。
「非公開」のタイミングで土地は見にいったのですが、価格が高かったため断念
この土地は、更地になったタイミングで「建築条件あり」に変更になりました。
一方、我が家の土地探しは難航していました。更地になった現地を見て、「やっぱりいいかも!」と思ってしまった我々。
交渉しましたが、「A工務店に、建てさせてあげたいんだよね」と断られてしまいました。系列や顔なじみの工務店に仕事を回すことで、土地業者にも利益が入るようです。「値下げなら可能」とのことでした。値下げ幅は100万。
建築条件をはずさない代わりに、「100万円の値引き」です
ちなみに、一定期間「建築条件付き」で売り出していましたが、売れませんでした。その後、家が完成し、「建売」として売り出されました
建築条件を外せた土地B
土地Bの売主も、土地買取業者。
土地Bも、未公開を経てからSUUMOに掲載されました。それからしばらくは、「建築条件なし」で販売。その後、価格改定があり、さらに再値下げされました。
この土地は、さまざまな方向から買手を募るため、「建築条件あり」や「建築条件なし」、「土地2分割」「分割ナシ」など、いろいろな切り口でSUUMOに掲載されていました。
いったい、どうなっているんだ……
我が家が打診したところ、「建築条件なしならば、追加で100万」「契約前に建築条件ありで申し込みが入ったら、そちらを優先する」とのことでした。
「建築条件なし+100万」と、「建築条件あり」だったら、建築条件ありで売ったほうが利益が多いのでしょうね
「建築条件ご相談ください!」
SUUMOを見ていると、このような文言に出会うことがあります。
もちろん、このような土地では建築条件を外すことが可能です。このような土地にアプローチしたことがないので実際に何万円払うかはわかりません。ただ、これまでの経験上、+100万なら妥当な金額だと思います。
50万円の上乗せなら、安めだと言っていいでしょう。逆に200万円だと、ちょっと高いかなという印象です。
我々が体験した2つのケースは、特にこのような注意書きのない土地でした
建築条件をはずしたいなら、相場は100万前後?
以上の経験から、「建築条件付き」の土地でも、「建築条件が外せる場合がある」ことは間違いありません。
建築条件を外したいなら、気を付けるべきは以下の2つです。
- タイミングによっては外せない
- 値上げの可能性あり
- 売主が誰か
建築条件を外す「タイミング」
建築条件つきの土地は、時間がたつと「建売」になる可能性もあります。
それでは、いつまでなら建築条件を外せるのでしょうか?
建物の請負契約もしているのでしょうね
ですから、もし建築条件を外したいなら、早めの行動が吉です。
建築条件を外す「相場」は?
インターネットを見ると、「土地価格の1割」などと書かれていることもありますが、都内では違いそうです。
都内の土地は8000万円、1億というものも多いです。建築条件を外すのに、さすがに1000万円もかかりません。
都内は土地が高いので、1割ということはなさそうです
そもそも「建築条件」は「建物」の話なので、土地価格に連動するというのは、おかしい気がします。「上に何万円の建物が建つか」がキモではないでしょうか。
売主は誰か
建築条件がついているということは、おそらく土地の売主は個人ではありません。
- ハウスメーカー
- 土地買取業者(不動産業者)
などの場合が多いと思います。「建築条件付き」は建物で利益を見込んでいます。ですから、建物が高ければ、値上げ幅も大きくなることが想定されます。
ご紹介した土地はどちらも、土地買取業者が持っていたものでした。都内狭小地の場合、ハウスメーカーが土地を持っている可能性はかなり低いです。
高級ハウスメーカーが売主のときには、追加費用が高くなるかもしれません
まとめ
今回は、地価の高い3階建てエリアにおいて、「建築条件を外せるか」「いくらで外せるか」を実体験をもとにご紹介しました。
土地探し中の方の参考になればうれしいです。
1年半以上土地を探して感じたのは、土地探しは情報戦だということと、そうはいっても最後はご縁だということです。土地探し中の方には、以下の記事もおすすめです。