一条工務店にはHUGme(ハグミー)というラインが発売されているみたいなんだけど、ismartやグランセゾンとは何が違うの? 本当に1500万円で建つの?
今回は、このような疑問に答えるべく、ハグミーについて調べました。実際に建てた人の「総額」もご紹介しているので、価格の参考にしてくださいね。
一条工務店ハグミー(HUGme)とは?
簡単に言うと、ハグミーは一条工務店の「規格住宅」です。
一般的な「注文住宅」は、自分の土地や生活スタイルにぴったりの「間取り」を作成して、好きな設備を組み合わせ、好みの内装をほどこしていく、いわばオーダーメイド。
一方、規格住宅は、選択肢のある間取りの中から好みのものを選ぶ、いわば既製品です。
注文住宅であれば「インスタで見たあの床材にしたい!」「友達の家で見たMieleを入れたい!」と言った要望にも応えられますが、規格住宅の場合、なんでも自由に選べるわけではなく、カタログから選択をしていくことになります。
自由度で言うなら以下のようなイメージです。
建売住宅<規格住宅<セミオーダー住宅(i-smartやグランセゾン)<注文住宅(大手ハウスメーカー)
規格住宅であっても、キッチンやフローリングの色は選べますし、カタログに掲載があれば、設備もグレードアップすることができます。
寒冷地仕様&北海道仕様もあり
HUGmeには、一般的な使用のHUGmeと、寒冷地仕様のHUGme fam(寒冷地専用モデル)、北海道仕様のHUGme fam(北海道専用モデル)があります。一般的なHUGmeよりも高性能な分、費用も高くなります。
価格(税別) | 価格(税込) | |
HUGme | 1490万円~ | 1639万円~ |
HUGme fam(寒冷地専用モデル) | 1630万円~ | 1793万円~ |
HUGme fam(北海道専用モデル) | 1710万円~ | 1881万円~ |
ハグミーの価格目安は? 本当に1500万円で建つの?
HUGmeの1490万円というのは、本体価格(建物のみの値段)です。このほかに、税金や諸費用などがかかります。また選べる間取りは22坪からありますから、これより大きい家を建てるとなると、もっと費用がかかります。
そこで、ブログなどで実際の費用を公開されている方や、見積もりを公開されている方の情報を集めました。
総額 | 2400万 | ? | 2600万 | 2655万 | 2030万 |
坪数 | 29坪 | 34坪 | ? | 約30坪 | 約22坪 |
本体 | 1555万 | 1700万 | 1650万 | 約1615万 | 1427万 |
申請 | 40万 | ? | 50万 | 約45万 | 約40万 |
付帯工事 | 155万 | ? | 160万 | 約125万 | 約125万 |
オプション | 250万 | 137万 | 約260万 | 約380万 | 約100万 |
太陽光+蓄電池 | 220万 | 約210万 | 約230万 | 約250万 | なし |
消費税 | 10% | 10% | 10% | 10% | 10% |
引用元 | にくみそラクライフ | おくらのくらし | あまなつブログ | ぱん一家@住友不動産で建てる30坪のお家 | 平屋20坪弱の小さなお家の記録 |
備考 | 見積り | 見積り・建替え・水道引き込別 |
2000万~2700万円ほどかかった人が多いようです!
申請費用はすべてのケースで約40~50万円、太陽光も230万円前後で、大きくは変わりません。
税金や付帯工事、税金なども合わせると、だいたい、「本体価格+1000万円」くらいのところに着地することが多そうです。
どんな間取りが選べるの?
HUGmeには、2LDK~4LDK、合わせて101個の間取りが用意されています。また、「南道路用」「北道路用」「東西道路用」などの選択肢があり、土地に応じて選ぶことができます。
2階建て | 平屋 | |
東西道路向け | 25 | 7 |
南道路向け | 25 | 10 |
北道路向け | 25 | 9 |
延べ床面積は22坪くらいが最小で、最大で37坪くらい。ファミリーに人気の間取りが多く、2世帯住宅用の間取りはありません。また、2階リビングの間取りもありません。
人気のウォークインクローゼットやシュークローゼットがついているプランもたくさんあります。また、和室や吹き抜けがある間取りもありますよ!
一条工務店HUGmeの公式サイトから、間取りの一覧を見ることができます。登録なども必要ないので、気楽にチェックできますよ!
i-smartやグランセゾンとの違いは?
一条工務店といえば、i-smartやグランセゾン、そして最新のグランスマートが人気ですよね。
「i-smart」「グランセゾン」「グランスマート」はセミオーダーです。お風呂やフローリングなどは選択肢の中から選びますが、間取りは自由に決めることができます。
一方、HUGmeの間取りは、100通りの間取りの中から選ぶ形。
「家は、性能」がキャッチコピーの一条工務店だけあって、HUGmeの性能値はほぼ最高レベル。
もし気に入った間取りがあれば、お得に高性能な家を手に入れることができます。
一条工務店ハグミーの標準仕様は?
一般的なHUGmeの標準仕様は、以下のとおりです。(※寒冷地はさらに高性能)
- ZEH基準合致
- 全館換気システムロスガード90
- 樹脂サッシ(ペアガラス)
- 耐震等級3よりもさらに強い耐震性能
樹脂サッシが標準なのは、さすが一条工務店ですね!
これはオプション!
以下のものは、オプションになっています(寒冷地・北海道は除きます)。
- 太陽光パネル&蓄電池
- 全館床暖房
- ベタ基礎&深基礎
- トリプル樹脂サッシ
- ハイドロテクトタイル
- 食器洗浄機
- カップボード
一条工務店といえば、「太陽光パネル」と「全館床暖房」ですが、HUGmeでは、オプションになっています。
ハグミーは期間限定らしいけど、いつまで?
HUGmeは2023年1月に発売が開始されました。45周年記念で発売されたため、1年で終わるのではないかともいわれていましたが、2024年4月現在も、まだ販売中です。
棟数限定というのは、売り切れるというわけではなく、年間の頭数が決まっているということのようですね。次の製品が出てくるまでは、しばらく販売されるのではないでしょうか。売り切れることはないと思いますが、今後マイナーチェンジしていく可能性はあります。
また、建築費は年々高騰しており、過去10年で見て、ハウスメーカーが値下げをしたことはありません。ですから、「もっと安いラインナップがでるかも」という期待は、あまりしないほうがよいです。
一条工務店ハグミーの注意点は?
ハグミーの注意点は以下のとおりです。
- 本体価格だけで建つわけではない
- あなたの土地専用の間取りではない
- 間取りの選択肢が限られる
順番に解説していきます。
本体価格だけで建つわけではない
見積もりや実際の費用でも紹介したように、本体価格だけでは家は建ちません。
最低でも500万、多くの場合は1000万円程度の追加費用が発生します。
建築費用は高騰しているので、それでも、かなりコスパはいいと思います!
あなたの土地専用の間取りではない
HUGmeで選べる間取りは、「あなたの土地専用ではない」ということに注意が必要です。
土地は一つ一つ違います。東西南北にぴったり向いていなくて、「南西向き」「北東向き」ということもありますし、角地もあります。前面道路の交通量が多い土地もあれば、美しい緑が見える土地もありますし、隣に高い建物が建っている土地もあります。
「人の視線をうまく遮りつつ、窓から公園の桜の木を眺めたい」「南東向きの土地だからこの方向に窓を設けたい」など、土地や方角を活かした間取りづくりをすることはできません。
間取りの選択肢が限られる
HUGmeでは101の間取りからお好みのものを選ぶことができます。しかし、以下の間取りを希望している方は、選択肢がないか非常に少ないため、注意が必要です。
- 5LDK以上
- 2LDK(4つのみ)
- 建物最小間口は5.46メートル
- 3階建て
- 2Fリビング
- 2世帯住宅
5LDK以上を希望されている方や、3階建てを希望している方、2階ビリングを検討している方、建物間口5.5メートル未満で建てようとしている方には、そもそも選択肢がありません。
一条工務店ハグミー まとめ
今回は一条工務店HUGmeのご紹介をしました。一条工務店の性能を、低価格で手に入れることができるHUGmeですが、「間取りの制限がある」「個性が出しにくい」「5LDKがない」などのデメリットもあります。
ハウスメーカーを検討中の方は、大手だけでなく、工務店も探してみると、選択肢がぐっと広がります。
また、当サイトでは一条工務店の記事を多数アップしています。