3階建てが建てられない土地があることを、ご存じですか? 実は、3階建てが向いている土地と、そうでない土地があります。
3階建てが建てられなかったり、天井低くなってしまうのは、技術的な問題ではなく、規制の問題です。道路斜線規制や、2種高度地域の北側斜線規制などで、背の高い建物が建てられないのです。そのため、各階の高さに制限が出てしまいます。
日本の戸建てにおける標準の天井高は2400ですが、狭小3階建ての天井高は、2200、2300、2150なんてことはよくあります。
実は、同じ広さの土地でも、天井高を実現しやすい土地と、そうではない土地があります。今回は、3階建てでも天井高を実現しやすい土地選びについてご紹介します。
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この記事を読むと、3階建てでも天井高を実現しやすい土地の特徴がわかりますよ。
3種高度の土地を選ぶ
土地には、高度地区と言って、建物の高さに制限がかかる場合があります。
3階建てで天井高を実現したい場合、3種高度の地域を選びましょう。これにより、北側斜線規制の制限がほぼかからなくなるので、3階建てでも天井高を実現しやすいです。
北向きの土地を選ぶ(2種高度の場合)
2種高度地域の土地を選ぶ場合、おすすめは真北向きの土地です。
土地の斜線規制は、大きく2種類。北側隣地からかかる「北側斜線規制」と道路からかかる「道路斜線規制」です。北向きの土地を選ぶと、北側斜線規制と道路斜線規制が同じ方向からかかります。そのため、結果として制限が少なくなり、天井高を実現しやすくなります。
土地は、必ずしも、真北や真南の向きに建っているわけではありません。そして、北側斜線規制は、少しでも北にかかるとすべて適用されます。つまり、北はもちろん、北東や北西、東北東、西北西など、あらゆる「北方向」から斜線規制がかかります。
ぴったり真北向きの土地があれば、斜線規制の影響を最小にできます。
2種高度の土地であれば、南側の家にはかならず斜線規制がかかっています。そのため、北向きの家でも明るさは確保できます。
※3種高度の場合は、南側の家ももりもり3階建てですので、日当たりという意味では北向きの土地は不利です。
また、北向きは価格が安いことも多いですので、特に2種高度の狭小地においては、北向きの土地はメリットが大きいです。
角地は避ける
一般的には人気の東南角地などは、天井高にこだわる方には、おすすめできません。2方向から道路斜線規制がかかるうえに、北側斜線規制もかかるからです。
さきほど述べたように、土地は、必ずしも、真北や真南の向きに建っているわけではありません。そして、北側斜線規制は、少しでも北にかかるとすべて適用されます。南側の角地の場合、4方向から斜線規制がかかっている可能性もあります。
そうなると、建てられる建物の高さには、大幅に制限かかかってしまいます。
※角地は、建蔽率の緩和措置があるので、「広く建てたい」人にはおすすめです。角地を選んだ場合は、吹き抜けなどで工夫すると良いですね。
前面道路が広い土地を選ぶ
土地には、前面道路から斜線規制がかかります。この斜線規制は、道路の反対側からかかってくるので、道路が狭ければ狭いほど、斜線規制の影響が大きくなります。
画像は、上記のブログから引用させていただいております。とてもわかりやすい解説が載っているので、詳しく知りたい方はリンクからご覧ください
たとえば、前面道路が4mの場合、敷地の道路側の高さは、5mになります。5mだと2階建ての高さなので、3階建てを建てるためには、建物を後退させる必要があります。※ちなみに、建物を後退させると、緩和措置も受けられるので、後退した以上のメリットが受けられます。
もし前面道路が6mあれば、敷地ギリギリでも、7.5メートルの高さまでOKなので、だいぶゆとりがでてきますね。
天井高を実現したい場合には、前面道路が広いほうがよいです。
南北に長いか、正方形に近い土地を選ぶ
こちらも、斜線規制が関わってきます。
北側斜線規制の影響を減らすためには、南北に長い土地がおすすめです。東西に長い土地だと、北側斜線規制の影響を受ける辺が長いからです。
※グレーの部分に斜線規制がかかるイメージです。南北に長いと、斜線規制がかかる面積が狭くなります。
そうは言っても、方位が少しでもずれていると、2方向から北側斜線規制がかかってしまいます。
そんなときでも安心なのが、正方形に近い土地です。2方向から斜線規制がかかっても、天井高を維持しやすいです。
まとめ
3階建てでも天井高を実現しやすい土地について、5つのポイントをご紹介しました。
- 三種高度
- 北向き(2種高度の場合)
- 角地は避ける
- 前面道路が広い
- 南北に長いか、正方形に近い
候補地がでてきたら、チェックしてみてください。
また、「もう土地は決まっているけど、少しでも天井を高くしたい!」という方は、以下の記事をご覧ください。土地規制に関わらず、家づくりの工夫で天井を高くする方法をご紹介しています。