東京でマイホームを持とうと思うと、まず最初に悩むのが「マンションか一戸建てか」という問題。
しかし、予算は限られているので、「マンションか狭小住宅か」「マンションか3階建てか」という選択を迫られるという方も、多いのではないでしょうか。

結論から言うと、我が家は戸建て(3階建て)を選びました
だからといって、戸建てが正解といいたいわけではありません。
この記事では、読んでいるあなたにとって「戸建てとマンションどちらがよいか」がわかるように、いろいろな要素を比較検証していきます。
戸建てとマンションの比較
一般的に言われている「戸建て」・「マンション」の特徴をそれぞれまとめました。
観点 | 戸建て | マンション |
---|---|---|
プライバシー | 家族間・隣家と距離を保ちやすい | 家族間の距離が近い |
騒音問題 | 下の階への足音など気にしなくてOK | 下階・隣室への騒音に配慮が必要 |
広さ | 広い物件が多い(特に3階建て等) | ファミリー向けでも70㎡前後が主流 |
間取りの選択肢 | 4LDK/100㎡超が多い | 80㎡以上や4LDK新築は供給が極少 |
駅からの距離 | 駅から遠くなりがち | 駅近物件が多い |
安全性(夜道等) | 大通り沿い以外が多い、やや不安な場合 | 大通り沿いかつ管理・防犯性が高い |
階段の有無 | 2階3階建ては階段の昇降が必要 | エレベーター付き、バリアフリー |
ゴミ出し等 | 自治会やゴミ集積所管理が煩雑 | ゴミ出し・管理が簡単 |
駐車場 | 敷地内に置きやすい | 基本別途契約・費用 |
共益費等 | 基本不要 | 毎月共益費が発生し、年々値上がり傾向 |
耐震性 | 新築なら基準クリアが前提 | 築古物件は不安あり |
子育て | 家で子供が自由に遊べる、大きな音もOK | 立地や安全性は高い、足音等配慮必要 |
資産価値 | ※エリアや築年数で変動大 | 人気立地・築浅なら安定しやすい |
戸建てとマンションのメリット&デメリット
続いて、それぞれのメリットとデメリットを確認してみましょう。
- 下の階から苦情が来ない
- 家族間のプライバシーを尊重しやすい
- マンションと比べて広い
- 駅から遠くなりがち
- ゴミ出しや町内会などが面倒
- 3階建ては、階段の上り下りが大変
- ゴミ出しや町内会などが楽
- 家族の距離が近い暮らし
- 階段の上り下りがない
- 駅近物件が多く、夜道も安心
- 下の階から苦情が来る
- 狭い
- 駐車場代が別途かかる
- 共益費が年々上がる
- 4LDKが非常に少ない

マンション・戸建てのメリット・デメリットはちょうど反対ですね
しかし、マンションには我が家にとって「譲れない重大な問題」がありました……。それは、「80平米以上のマンションが少ない」ことと、「4LDKのマンション、ほぼない」ということ。

東京都23区で新しく売りに出されたマンションの戸数を見てみましょう
新規発売戸数 | 2023年5月 | 2023年4月 | 2023年3月 | 2023年2月 | 2023年1月 |
---|---|---|---|---|---|
3LDK | 496 | 295 | 753 | 447 | 154 |
4LDK | 5 | 15 | 15 | 60 | 7 |
2023年1月~5月に発売された新築マンションのうち、3LDKは3145戸。一方、4LDKは102戸。

少ないとは思っていたけど、まさかここまで少ないとは……
希望のエリアや予算で絞り込んでいくと、ほとんど選択肢は残りません。
都会のマンションは、ファミリー向けでも70平米前後のことが多いです。100平米台の新築マンションは、あまり市場に出てきません。

あっても2億、3億とか……
中古市場のほうにも、100平米台のマンションはほぼありませんし、仮に市場に出てきても、築20年など古いものが多かったです。
- 耐震面での不安
- 共益費が高くなりがち
- 古くても値段は高い
- 駐車場代が別途かかる
- いつか手放すときに売れるか不安
ですから、4LDK以上の間取りを希望している方は、マンションではなく戸建てが現実的です。
マンションVS戸建て 子育てのしやすさ比較
続いて、マンションと戸建ての子育てのしやすさを比較してみます。
マンションの子育て

- 赤ちゃんの寝かしつけが楽
- 赤ちゃんが寝たあと、窒息などの心配が少ない
- 幼児の階段での転落の危険が減る
- 明るく安全な立地が多い
マンションであれば、たとえば、赤ちゃんを寝室で寝かしつけても、ちゃんとリビングまで声が聞こえるし、子供たちがどの部屋で遊んでいても、様子がわかります。
ベビーカーでも、だっこ紐でも、エレベーターがあれば、何の問題もありません。
マンションは大通りに面していることが多く、夜でも危険が少ないです。
欠点は、子供の足音に気を使わなければいけないことです。

子供が走り回るのは普通のことなのに、叱らなくてはいけないのが苦痛でした
戸建ての子育てイメージ

- 子供が大きな音を出しても大丈夫
- 家で走れる
- 子どものプライバシーが守りやすい
- ベビーカー・ストライダーの置き場に困りにくい
戸建てはマンションよりも広いことが多いので、特に思春期以降、子供たちのプライバシーが尊重されやすいです。また、玄関が広いことも多く、ベビーカーやストライダーなどの置き場所にも困りにくいです。

家の中で思い切り遊ばせることができるのは、戸建ての大きなメリット

都内だと、戸建てでも庭がないことも多いですが、縄跳びなどは練習しやすくなりますよ
一方、赤ちゃんや幼児にとって、階段には危険がつきもの。安全対策が必要になるかもしれません。
戸建てを建てる場合は、大通りから少し中に入ったエリアになることが多いです。日本は治安がよいですが、小さいお子さんは夜道を怖がることもあるかもしれません。
戸建てかマンションか、あなたはどっち?

最後に、戸建てとマンションどちらがおすすめか、チェックリストを作成しました!
- 80㎡以上、または4LDK以上の広い住まいが必要な方
- 子どもが家の中で思いっきり遊べる環境を重視したい方
- 下階や隣室への騒音をあまり気にせず暮らしたい方
- 家族間で適度なプライバシーを保ちたい方
- 駐車場を敷地内に確保したい方
- 子どもの成長による部屋の使い分けや将来的な間取りの自由度が欲しい方
- 町内会やゴミ当番などの地域活動に抵抗がない方
- 駅から距離があっても広さや静かな環境を優先したい方
- 駅近や夜道の安全など、便利な立地や防犯体制を重視したい方
- ゴミ出しや大規模修繕など管理の手間を減らし、共用設備を利用したい方
- 階段のないバリアフリーな生活を希望する方(エレベーター利用)
- 家族の気配が近く感じられる住まいで良い方
- ベビーカーの移動や赤ちゃんの寝かしつけを楽にしたい方
- 町内会や地域活動にあまり関わりたくない方
- 共益費や駐車場代がかかっても、楽さや利便性を優先したい方
- 面積や間取りは3LDKまでで十分な方(4LDK以上は稀少)
我が家はマンションや中古戸建て、新築建売、注文住宅など、さまざまな選択肢を検討しましたが、正直、とっても時間がかかりました。

住み心地だけでなく、ローンのこと、子育てのこともからんでくるので、けっこう難しいんですよね
- 中古戸建てにする?
- 新築マンション?
- 駅近の中古マンション?
- 新築を買う?
- それとも環境のいい郊外で注文住宅にする?
選択肢がたくさんあって迷ってしまう場合には、自分たちの感覚だけでなく、「たくさんのファミリーを見てきたプロ」に相談することもできます。

うちは私がマンション派、夫が戸建て派でした。振り返ったら、議論ばっかりしてたあの時間、もったいなかったなあ……
家を建て始めて知ったのですが、マンションも戸建ても、ものすごい勢いで値上がりしているんですよ……。
マイホームはいらないという人に無理に進めることはしませんが、いつか買おうと思っているなら、とりあえず早めに動いておいた方がいいです!