狭小住宅だと、キッチンのレイアウトに制限がでてしまうことも多いと思います。
私はこれまで引っ越しが多かったので、いろいろな種類のキッチンを使ってきました。これまで使ってきたキッチンは、I型、独立型、コの字型、腰壁付きペニンシュラです。
今回は、その経験も踏まえて、狭小住宅でも導入しやすいキッチンレイアウトをご紹介します。
- ペニンシュラキッチン(フルフラット・袖壁アリ)
- ペニンシュラキッチン(フルフラット・袖壁ナシ)
- ペニンシュラキッチン(腰壁アリ・袖壁アリ)
- ペニンシュラキッチン(腰壁アリ・袖壁ナシ)
- II型(袖壁ナシ)
- II型(アイランド風)
- L型
- I型
- アイランドキッチン
ペニンシュラ
賃貸でも、注文住宅でもよく導入されているペニンシュラタイプのキッチン。
対面キッチンなので、調理中でも家族の様子がわかるのがメリットです。一方、キッチンへの入口が1カ所なので、動線ではI形やアイランド型に劣ります。
ペニンシュラにも、いくつか種類があります。
フルフラット・袖壁あり
コンロの前の壁のことです。袖壁があると、油が地面にまではねるのを防止することができます
コンロの前に壁があるので、調理の匂いが部屋に広がりにくく、また、ダイニング側に油がはねることもありません。腰壁がない分、開放感もキープできます。
また、「フルフラットにしたいけど、どうしてもここに耐力壁が必要」というケースにも、採用されます。
- コンロの油跳ねが気になる
- 調理の匂いが部屋に広がるのが嫌
- コンロ前に耐力壁が必要
- 開放感をキープしたい
- 賃貸っぽいのは避けたい
ちなみに、賃貸や建売住宅ではコストが抑えられる「腰壁付きの対面キッチン」が多いです。ルフラットにすると、賃貸っぽさや建売っぽさをおさえられます
フルフラット・袖壁なし
ペニンシュラタイプのなかで、もっとも開放感があるため、狭小住宅におすすめです。
また、多くのキッチンメーカーでは、ダイニング側に収納を設けることができます。狭小住宅ではリビング収納に困ることが多いので、予算が許せば「前面収納」はぜひ採用したいポイントです。
- キッチンは狭いけど、開放感がほしい
- ダイニング側に収納をつけたい
腰壁あり&袖壁ありのタイプ
3つ目は、腰壁があって、袖壁もあるパターン。
ダイニング側にある腰の高さの壁のことです
腰壁付きのキッチンは、キッチンの手前に壁を作って、壁付けキッチンを設置しているイメージです。腰壁ありのメリットは、キッチンの面材が少なくて済むので、コストが安いこと。
「賃貸っぽさが気になる」という場合は、腰壁に造作で収納棚を作ってもらったり、腰壁のデザインをこだわったりすることもできますよ。
こちらは、「腰壁あり&袖壁あり」のタイプのペニンシュラキッチンです。とてもおしゃれですね!建売住宅でもプチリフォームでこんな感じにできそうです。
腰壁あり&袖壁ありのタイプ
上のキッチンは、「腰壁あり&袖壁なし」のタイプのペニンシュラキッチンです。腰壁のデザインにこだわっていますね。
- 低コストで対面キッチンを導入したい
- キッチンのごちゃつきや、手元を隠したい
- モールテックスなど、腰壁にこだわりたい
冷蔵庫の位置
冷蔵庫の位置は、キッチンの入口側に配置する場合と、奥側に配置する場合があります。それぞれのメリット・デメリットは以下のようになります。
冷蔵庫をキッチンの入口に配置すると、家族みんなが冷蔵庫にアクセスしやすくなります。冷蔵庫を利用するのは、料理をする人だけではありません。子どもが冷蔵庫におやつを取りに行ったり、大人もお酒やジュースを取りに行ったりします。そんなとき、冷蔵庫がキッチンの手前にあると便利です。
冷蔵庫をキッチンの奥に配置すると、ダイニングやリビングから冷蔵庫が見えにくくなり、すっきりとした印象になります。ただ、調理中に他の家族が冷蔵庫にやってきた場合には、キッチンが少し混雑します。
II型
II型(デュエ)は、壁側にコンロを配置し、反対側にシンクのみを配置したレイアウトです。コンロを壁側に配置することで、料理の煙が家に広がるのを防ぎます。
最近、人気です!
デュエには、狭小住宅にうれしいメリットがあります。
最近人気の横並びダイニング。配膳や食器の片付けが楽なので、導入したいという方も多いはず。
しかし、ここで問題が! 狭小住宅だと、横並びダイニングを実現するだけのスペースがないんです。
ペニンシュラタイプのキッチンは、どうしても横幅が長くなります。そのため狭い家では、キッチンの隣にダイニングテーブルを置くことができません。デュエキッチンなら、手前にはシンクのみの配置なので、横幅がぐっと短くできます。
ペニンシュラだと、横幅は250cmくらいで、短いものでも200cmはあります。デュエなら、160cmや180cmという選択肢もありますよ
狭小住宅で横並びダイニングを導入したい場合には、デュエがおすすめ!
また、キッチンの回遊性を重視したいという方にもおすすめです。上記の写真は、デュエを導入したことで、両側からキッチンにアクセスできるようになっています。
ちなみに、II型には、キッチンの片側を壁に着けるII型ペニンシュラタイプと、両側を通れるII型アイランドタイプがあります。
次のページでは、意外におすすめのL型と、I型でおしゃれにする方法をご紹介!